気楽に生きたい。

鳥頭のmemo

演劇ってなんだろう / トゥーランドット ~廃墟に眠る少年の夢~

舞台中で、演劇とはこの世界のロストカルチャーだと言われる。
近い将来でそのようなことになることはなくても、続くかと言われればわからない。
感想も書きたいけど、とりあえずは演劇というものについて。


先日、知り合いがテニミュ好きに誘われてテニミュを観てきたと言っていた。
「初めて見たけど楽しかった」と言っていて、2.5次元をもっと見てみたいと好意的に捉えてくれてた。
そのときに、テニミュの6000円で見られるのは破格の値段だという話になった。
普段舞台に行かない人からしたらやっぱり高いだろうし、相場もわからないだろうから、これを基準にするとどの舞台も高く見えると思う。
でも、テニミュはその破格の値段だから観やすいっていう点は絶対にあると思う。
原作が漫画だからなんか聞いたことある、とか昔は斎藤工なんかも出てたらしい、っていう情報だけで観るきっかけが生まれる。
そこに「前情報」が生まれるからだ。
映画はその点、CMだったり諸々の広告だったりで「前情報」をゲットしやすい。
周りに一人くらいいるであろう映画好きからの情報も入手できれば、良くも悪くも身構えながら向かうことができる。
けれど、舞台はそういったことができない。

 

普段舞台を観ていても、前情報のない舞台はこわい。
題材がないものだったり、ストーリーが出ていなかったり、配役がわからなかったり、まあ何というか手探りでチケットを取ることも多い。
そういうのって、慣れてるからやってるけど、慣れてないときはこわいよね。
しかも数か月後のスケジュールを押さえられるのって、正直不安。
ファンなら、オタクなら、その日をしっかり押さえてスケジュール開けるんだろうけど、みんながみんなそうじゃないだろう。
映画みたいにふらっと行って、見たい時間が埋まっていたら次の回で~とかもできない。

 

舞台によく行く、と言うとどうやって見つけるの?と言われることも多くて、普通は舞台との出会いなんてないよなあってその度に思う。
ぴあとかイープラでチケ取りしてるときにこんなのやってるんだ~!となることもあるし、舞台行ったらチラシもらって気になることもある。
いや、でもさ、普通ってまずそこの出会いもないよね。わかる。
未知なる世界だよね、完全に。窓口が狭すぎる。


私が定期的に映画と比較してしまうのは、上映時間とかも似ていて俳優さんが出てきて物語があって~というところなんだけど。
でもさ、この舞台の中で私が嬉しかったのは「演劇は観客がいないと成り立たない」って言ってくれたことなんだよね。
お客さんがいてこその、舞台なんだって。自分も、大事な演劇の要素の一つなんだって。それが嬉しかった。
そういうのって、映画じゃ絶対に味わえない。そんなこと求めていないと言われてしまえば、そうだよね~ってなるしかないけど。

 

値段下げるとか、広告打つとか、簡単にできないことだってわかる。
稽古時間はお給料発生しないとかいうのも多々聞くから、諸々大変なことの方が多いのが実情なんだと思う。
でも、私は舞台がすき。家の近くの映画館でふらって見られなくても、数か月後の予定が埋まっても、前情報がなくても、それでもすき。

 

だから、演劇というものに「ロストカルチャー」になってほしくない。
廃れていってほしくない。これからも賑わってほしい。


少年社中さんを初めて見たのは、「ピカレスク◆セブン」だった。
きっかけはチラシが格好良かったからだ。
あとは、知り合いから少年社中さんいいよっておすすめされていたから。
この作品が本当に面白くて、それから作品に一回は足を運ぶ好きな劇団になった。
それからもう1年。あっという間だ。
少年社中さんとの出会いは、私の人生をより豊かにしてくれたように思う。

 

たったひとつの舞台で、世界が変わることがある。
それがきっと、今回かもしれない。

 

www.shachu.com

 

大阪、福岡はまだ公演あるのでお近くの方はぜひ!
内容については今回触れてないんだけど(笑)余力あれば感想書く!